小鼻のまわりが赤みを帯びているような状態は肌が荒れて見えたり、老けた印象を与えてしまう要因。
肌の赤みはある程度はお化粧で隠すことができますが、すっぴんになると鼻の赤みが恥ずかしいという女性は少なくないです。
そんな小鼻の赤みを治すにはどうしたらいいのでしょうか。
小鼻の赤みの原因とは?
赤みは毛細血管の増殖や拡張によるもの
小鼻の赤みは毛細血管の拡張によるものです。また、毛細血管が増加することでも赤みが現れます。
なんらかの原因で炎症が引き起こされ、その炎症反応によって毛細血管が拡張したり、増加したりすることで、しだいに小鼻まわりが赤くなるのです。
皮脂分泌が多いと小鼻の赤みが発生しやすい
皮脂は時間の経過とともに必ず酸化します。
その皮脂のの酸化の影響で肌が刺激を受け、それが原因で小鼻においても赤みがひどくなることがあります。
皮脂が多いほど皮膚は刺激を受けるようになるので、できるだけ皮脂分泌を抑制することが重要です。
紫外線の影響で皮脂が酸化する
紫外線によって皮脂は酸化し、過酸化脂質へと変化します。その過酸化脂質は皮膚に炎症を引き起こす要因となります。
そして、炎症によって、毛穴が黒ずんだり、シミが発生したりすることがあります。
そのため、紫外線はできる限り浴びないようにすることがポイントです。
過剰なスキンケアで皮膚が赤くなる
過剰なスキンケアによって角質ケアをしていると、肌が疲弊して赤みを帯びてくることがあります。
特に小鼻の赤みは、毛穴汚れをキレイにするためにゴシゴシ洗いを繰り返すことで引き起こされやすいです。
鼻の両ワキはデリケートな部分なので、刺激を与えないように工夫しないといけません。
日常的なクレンジングが大きな問題
女性の場合、お化粧を落とすためのクレンジングが肌への負担となります。
特に、こするようなクレンジングをしていると、しだいに赤みが強くなってくることがあります。
クレンジングオイルなどの脱脂力が強いものは控えたほうがいいです。
ピーリングで肌が薄くなる
ピーリングのやりすぎで肌が薄くなってくると、小鼻のような部分が赤みを帯びてくることがあります。
毛穴パックによる皮膚の赤み
毛穴の汚れを解消したいとして頻繁に毛穴パックを行っていると、小鼻の赤みが定着してしまうことがあります。
毛穴パックの角質を剥がす作用は強いので、1週間以上の期間をあけたほうがいいです。
小鼻周辺の赤みは脂漏性皮膚炎の可能性がある
鼻の赤みは脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)という症状の可能性も。
脂漏性皮膚炎とは、皮脂によって接触皮膚炎を起こす症状で、原因はいろいろありますが主に常在菌であるマラセチアなどの真菌(カビ)が原因となって発生するものです。
この脂漏性皮膚炎は、皮脂が多い部分、例えば眉毛、口元、鼻周囲に現れることが多く、鼻の周りの赤みも脂漏性皮膚炎が原因である可能性があります。
なお、脂漏性皮膚炎には抗真菌剤による治療が効きます。
皮膚科の処方薬はケトコナゾールローション(ニゾラールローション)。
市販薬ではピロエースZが効きます。
小鼻の赤みの改善方法
とにかく刺激を与えない
鼻の両ワキはとてもデリケート。皮脂が多くて皮膚も薄いことから赤みを帯びやすいのです。
そのため、できるだけ刺激を与えないようにして下さい。
例えば、洗浄力が強い洗顔料でゴシゴシ洗ったり、クレンジングでこすったりなどは厳禁です。
女性の場合は、お化粧するときにこすったり、クレンジングすることで小鼻が赤くなりやすいようです。
ビタミンB群は肌トラブルを予防する
ビタミンB群は、補酵素として肌代謝に深く関与し、健康的な皮膚を維持するためには不可欠です。
特に、ビタミンB2、ビタミンB6は肌の健康を維持するためには重要なビタミンだとされます。
ビタミンB2の美肌作用
ビタミンB2は、皮脂の抑制、過酸化脂質の抑制、皮膚の再生促進などの作用があります。
不足すると、ニキビ、肌荒れ、口内炎、口角炎、脂性肌、皮膚炎を起こすことがあります。
皮脂の過酸化脂質を抑制することから、小鼻の赤みの抑制につながるはずです。
なお、皮膚科において、ニキビや肌荒れの治療としてもビタミンB2の飲み薬が処方されたりします。
ビタミンB6の美肌作用
ビタミンB6は、皮脂分泌抑制、タンパク質の代謝、皮膚病の予防などの働きがあるビタミンです。
脂性肌の改善や脂漏性湿疹などの皮膚病の予防には、ビタミンB2と共にビタミンB6も重要。
なお、ビタミンの不足が心配な人はサプリメントを利用するのも一つの方法です。
ビタミンC誘導体の化粧品・化粧水は脂性肌を改善する
ビタミンC誘導体が配合されたコスメは、肌質の改善に効果があります。
肌におけるビタミンC誘導体の働きは以下の通り。
- 皮脂分泌の抑制(脂性肌の改善)
- 活性酸素を消去する抗酸化作用
- コラーゲン増生作用
- メラニン色素の合成阻害作用
- メラニン還元作用
ビタミンCが皮脂を抑制し、さらに抗酸化作用で皮脂の酸化を予防することで、皮膚の炎症を抑制します。
そして鼻まわりの赤みの改善が期待できます。
ビタミンC誘導体には大きく分けて水溶性と脂溶性(油溶性)の2種類があります。
水溶性ビタミンC誘導体
水溶性のビタミンC誘導体は、リン酸基と結合させた「リン酸アスコルビルMg」や「リン酸アスコルビルNa」があります。
脂溶性ビタミンC誘導体
脂溶性(油溶性)では、パルミチン酸(脂肪酸の一つ)と結合させた「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(略称:VCIP)」が有名。
また、「パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(アプレシエ、略称:APPS)」という種類もありますが、安定性が低いことが難点です。
IPL・フォトフェイシャルで皮膚の赤みが改善する
IPL(インテンス・パルス・ライト)という幅広い波長をもつ特殊な光を用いた光治療がフォトフェイシャルです。
黒い色素や赤い色素などに反応する幅広い波長を照射できるため、シミ、そばかす、皮膚の赤み、毛細血管拡張、毛穴の開き、脂性肌などのいろいろな肌トラブルを同時に改善します。
フォトフェイシャルは一度の治療では劇的な効果はなく、どちらかといえば穏やかに作用します。
そのため、はっきりとした効果を得るには一般的に何度も治療を繰り返す必要があります。治療は3~5回が目安。
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