青汁とは、主にケールや大麦若葉などの緑黄色野菜を絞った汁(野菜ジュース)をいいます。
青汁には主にケールを主原料とした「ケール青汁」と、大麦若葉を主原料とした「大麦若葉青汁」があり、多くの場合は粉末の状態で製品化されています。
ケールや大麦若葉にはビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を豊富に含み、代謝機能や腸内環境を整える働きがあります。
青汁は手軽に摂取することができるため、野菜が不足している人は日常的に青汁を摂取することでニキビ肌荒れなどの肌の不調の改善が期待できるかもしれません。
青汁というと最初はケールを中心としたものでしたが、その後は大麦若葉を中心とした青汁も増え、それに小松菜やキャベツなどを配合することで味を改善した青汁も多く登場しています。
ケール青汁の栄養価の目安(粉末10gあたり)
以下は一般的なケール青汁の栄養価です。粉末10gあたりに換算しました。
カロリーと三大栄養素
エネルギー(カロリー):25kcal、炭水化物:1.6g、たんぱく質:1.9g、脂質:0.5g
ビタミン
βカロテン:520μg、ビタミンB1:0.02mg、ビタミンB2:0.1mg、ビタミンB6:0.12mg、ナイアシン:0.7mg、パントテン酸:0.3mg、ビオチン:1.2μg、ビタミンC:7.8mg、ビタミンE:0.7mg
ミネラル
カルシウム:24mg、マグネシウム:48mg、カリウム:350mg、ナトリウム:2.0mg、鉄:1.3mg、亜鉛:0.3mg
食物繊維
総食物繊維量:3.1g(水溶性食物繊維:1.0g、不溶性食物繊維:2.2g)
ビタミン・ミネラル、食物繊維が多い
ケール青汁は、ビタミン・ミネラルや食物繊維を水溶性・不溶性ともにバランスよく含むのが特長です。
大麦若葉青汁の栄養価(粉末10gあたりの目安)
以下は一般的な大麦若葉青汁の栄養価です。粉末10gあたりに換算しました。
エネルギーと三大栄養素
エネルギー(カロリー):38kcal、炭水化物:0.7g、たんぱく質:3.2g、脂質:0.7g
ビタミン
βカロテン:410μg、ビタミンB1:0.06mg、ビタミンB2:0.14mg、ビタミンB6:0.05mg、ナイアシン:0.4mg、パントテン酸:0.19mg、ビオチン:0.8μg、ビタミンC:7mg、ビタミンE:1.1mg
ミネラル
カルシウム:29mg、マグネシウム:16mg、カリウム:320mg、ナトリウム:31mg、鉄:4.1mg、亜鉛:0.34mg
食物繊維
総食物繊維:4.1g(水溶性食物繊維:0.16g、不溶性食物繊維:3.9g)
不溶性食物繊維が多い
大麦若葉青汁は、ビタミン・ミネラル(特に鉄分)や不溶性食物繊維を多く含むのが特長です。不溶性食物繊維は、善玉菌を増加させたり、水分を吸収して便の量を増やす働きがあります。軟便や下痢体質の人はケール青汁よりも大麦若葉青汁が理想的です。
青汁の美肌・健康効果
ビタミンやミネラルが豊富に含まれる
青汁の原料であるケールや大麦若葉などはビタミンやミネラルを豊富に含有します。
ビタミンは主に補酵素として酵素の働きをサポートし、身体の成長、細胞の生まれ変わりを促す働きがあります。ミネラルは主に生理機能を保持する酵素の成分などとしての働きがあります。
ビタミンもミネラルも共に人間にとって必要不可欠な五大栄養素の一つで、不足すると美容・健康に悪影響をもたらします。ビタミンが不足することで肌のターンオーバーが乱れてニキビができやすくなることがあります。
食物繊維が多く含まれる
青汁はケール青汁、大麦若葉青汁ともに食物繊維を豊富に含み、目安としてケール青汁では粉末10gあたり食物繊維を約3.1g、大麦若葉青汁では食物繊維を約4.1g含有します。
日本人の1日の理想的な食物繊維の摂取量は、18歳以上では男性19g以上、女性17g以上とされていますが、青汁10gあたりで1日に必要な食物繊維の約2割ほどを補うことができます。
食物繊維が腸内環境を整える
青汁には食物繊維を豊富に含みますが、食物繊維は乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌のエサとなって腸内環境を良好に保つ働きがあります。
乳酸菌やビフィズス菌は腸内で乳酸や酢酸などの「酸」を産生し、それが腸管をほどよく刺激することで腸の蠕動運動を活発にすることで排便が促されるようになります。これが食物繊維が便秘に効く理由です。
また、腸内細菌にはビタミンを産生する種類があり、食事から摂取するよりも腸内細菌が作り出すビタミンのほうが重要性が高いビタミンもあります。
そのため、腸内環境は理想的だとされる善玉菌優位の状態を維持することが重要です。青汁で腸内環境を整えてあげることでニキビ肌荒れの改善が期待できます。
食物繊維は栄養の吸収を緩やかにする
食物繊維には、食べ物の吸収を緩やかにしてくれる働きがあります。栄養の吸収を穏やかにして血糖値の急激な上昇を抑え、ダイエット効果につながるとされます。
そのため、青汁を一食に置き換えたりして単独で摂取するよりも、例えば夕食後やカロリーの多い食事をした後などに摂取すると効果的です。
食物繊維が多い食生活は男性ホルモンを抑制できる
食物繊維の多い野菜中心の食生活は男性ホルモン(主にテストステロン)の抑制につながります。男性ホルモンは、皮脂腺に作用して皮脂分泌を促したり、角化異常を起こして毛穴つまりやニキビを引き起こす要因と考えられています。
思春期などの若い時期ほど脂浮きが多くなったり、ニキビができやすくなるのも主に男性ホルモンの影響といわれます。
青汁に豊富に含まれる食物繊維によって男性ホルモン濃度を低下させ、それによってニキビ・脂浮きなどの改善につながる可能性があります。脂性肌の人では、野菜を積極的に摂取しましょう。
男性ホルモンは、男性だけではなく女性にも分泌されています。女性には男性の約10~20%ほどが分泌されているといいます。
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