ストレスや不眠に効くアロマオイルの種類。副交感神経を活発にするアロマは?

アロマの画像 長期的な落ち込みや悩み、イライラなどのストレスは自律神経を乱し、不眠やうつ病などを引き起こす原因になります。そういった自分ではコントロールできないストレスや不安感にはアロマオイルが効果的です。

アロマオイルの香りには、精神的な安定をもたらし、自律神経の乱れによる免疫系のバランスを整える働きがあります。

ここでは、アロマオイルと自律神経の関係と、ストレスや気分の落ち込みを改善するアロマオイルをご紹介します。

自律神経とは?

アロマオイルは自律神経に作用します。自律神経とは、体内環境を調節する無意識のうちに働く神経で、精神、神経、内分泌、免疫の調整などに関係します。

例えば、運動時の体温調節のために汗をかいたり、食べ物の消化などは自律神経の働きの一つで、意識することなく各器官に働きかけます。

自律神経には、交感神経と副交感神経の2つの神経で成り立ちます。交感神経は主に体が活動的になる日中に優位に働き、副交感神経は主に体が休息に向かう夜に働きます。この2つの神経がバランスよく交互に作用することで人間の体は正常に機能します。

一般にストレスの多い現代社会においては交感神経が優位になりやすい傾向があるといわれており、免疫系のバランスや身体の調子を崩す原因になるといわれています。

アロマオイルは自律神経に作用して免疫力を高める効果や、精神の安定をもたらす効果があります。

自律神経の乱れと免疫の乱れ

交感神経と副交感神経の2つの自律神経は、免疫系のバランスにも重要な働きをしています。免疫は顆粒球とリンパ球の2つの白血球が理想的なバランスを保つのが良いとされます。

交感神経が優位な状態になると顆粒球が増加し、副交感神経が優位になるとリンパ球が増加しますが、交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、顆粒球とリンパ球のバランスも乱れることになります。

免疫のバランスが乱れると、アレルギー体質になったり、反対に、侵入してくる細菌やウイルスに対して免疫が働くことができずに感染症にかかりやすくなります。

顆粒球とリンパ球はどちらが多くても良いというわけではなくバランスが重要ですが、アロマオイルは、香りが直接脳に働きかけてストレス社会で乱れがちな自律神経を整え、免疫バランスを整えてくれる効果があります。

ちなみに、ヨーロッパの一部の国では、「アロマセラピスト」という国が認定する資格があります。アロマセラピーが医薬品を使用した時と同程度の作用を有することがあるため、専門的な資格が設けられているのです。

ストレスやイライラに効くアロマオイル

アロマの画像 アロマオイルは、交感神経を活発にするものと副交感神経を活発にするものがあります。一般に、ストレスやイライラ、精神不安による睡眠障害などの人には、副交感神経を活発して精神的な安定をもたらすアロマオイルを使います。

ストレスに効くアロマオイルは、「マジョラム・スイート」や「ラベンダー」などがあります。

マジョラム・スイート

マジョラム・スイート マジョラム・スイートは副交感神経を活発にして、不安定な精神を和らげて安定をもたらしてくれるアロマオイルです。

ストレスや不安などによって寝つきが悪くなることがありますが、マジョラムはそのような睡眠障害も改善してくれます。

不安になると心臓がバクバクしてそれがさらに不安につながったりしますが、マジョラムは臭いの力で自律神経に働きかけて心臓の働きを安定させてくれます。

独特な香りがあるので、苦手な人もいるかもしれませんが、ストレスによって精神のバランスを乱している人にはおすすめです。特にストレスなどで睡眠が十分にとれていない人にはおすすめのアロマオイルです。

ラベンダー

ラベンダー(アロマオイル) ラベンダーはアロマオイルの定番ともいえる精油です。ラベンダーの優しい香りが副交感神経を安定させてストレスやイライラを落ち着かせてくれます。

ラベンダーは、マジョラム・スイートと同じように、寝つきを良くして睡眠の質を改善してくれるはずです。マジョラム・スイートと混ぜてブレンドオイルとして使用することもできます。

一般に、副交感神経を活発にするアロマオイルは夜に使用するのが基本です。副交感神経は、通常は夜に活発になるためです。ただし、日中に精神的に不安定になったら使っても問題ありません。

交感神経を活発するアロマオイル

一方、ストレスや刺激のない快適な生活をしている人や、光を浴びない夜型の生活をしている人は常に副交感神経が優位になりがちです。副交感神経が働きすぎることで、集中力の低下、不眠、疲れやだるさ、下痢などが慢性的になることもあります。

そのような人には交感神経を活発にするアロマオイルが適しています。交感神経を活発にするアロマオイルは、オレンジ、グレープフルーツ、レモンなどの柑橘系のアロマオイルが効果的です。

柑橘系のアロマオイルには「リモネン」といわれる成分が交感神経に働きかけ、脳を活性化して集中力を高めてくれます。また、柑橘系の他にもローズマリーなども交感神経を活発にする作用があります。

交感神経を活発にする働きがあるアロマオイルは、基本的に朝から昼に使って下さい。寝る前に使ったりすると眠れなくなることがあります。

使い方

アロマオイルの香りをかぐ画像 アロマオイルの使い方は、基本的には香りをかぐだけです。キャップを開けて、そのまま匂いをかぐのも良いですし、ティッシュやコットンにアロマを含んで香りをかぐのも良いです。

ストレスや不安が強い人は、アロマの香りをかぎながら何度も深呼吸してみましょう。それだけでずいぶんと精神的に安定してリラックスできます。

また、寝つきが悪い時はアロマオイルを2~3滴たらしたティッシュなどを枕元においておくだけで安眠できるようになると思います。香りの刺激は直接脳に働きますので、即効性が期待できます。ストレスによって十分に睡眠がとれていない人は一度試してみて下さい。