スマホの音楽をイヤホンやスピーカーで大音量で聴いていると、「キーン」「ピー」といった慢性的な耳鳴りをまねくことがあります。
これは強い音の衝撃によって耳が損傷したことによるもので、音響外傷(おんきょうがいしょう)といわれるものです。
そして、さらに悪化すれば「難聴(なんちょう)」といわれる音が聞こえづらくなる症状をまねくこともあります。音響性の耳鳴りや難聴は、治療が遅れるほど治りにくくなるので早期治療が必要です。
今回は、イヤホンによる耳鳴りや難聴の原因と治療法、処方されるお薬などを詳しく解説していきます。
耳鳴りとは?
耳鳴りとは、実際に音がしているわけではないのに、耳や頭の中で「キーン」や「ジー」などの音が聞こえるように感じる現象です。人によって耳鳴りの聞こえ方や発生の頻度に違いがあります。
耳鳴りの原因はいろいろですが、主に老化、強い音を受けたことによる耳の損傷、病気、薬の副作用、ストレス、気圧の変化などで現れるようになります。
低い音の耳鳴り
セミが鳴くような「ジー」という音や、「ボー」、「ブーン」、「ゴー」という低い音の耳鳴りは、気圧の変化、ストレス、血行不良、薬の副作用、病気などが主な原因です。
低音の耳鳴りは、高音の場合と比較すると気圧の変化や血行不良などの単純なことで発生しやすく、危険性が少ない傾向があります。
ただし、耳の閉塞感をともなって低音の耳鳴りが長く続く場合は、低音難聴(ていおんなんちょう)という低い音が聴きづらい症状を起こしている可能性もあります。
高い音の耳鳴り
金属音のような「キーン」や「ピー」という高い音の耳鳴りが長く続く場合は、耳の機能が低下している可能性が高くなります。
高い音の耳鳴りは、単に老化による影響もありますが、それ以外では強い音の衝撃よる蝸牛の損傷であるケースが多いです。例えば音楽を大音量で聴いた後に発生する耳鳴りも、ほとんどが「キーン」という高い音です。
そして、耳鳴りが高音の場合は同時に難聴をまねいている確率が高くなります。自覚がなくても聴力検査をしてみると、高音域に若干の難聴がみられるケースが多いです。
難聴とは?
難聴とは、耳の聞こえが悪くなる現象です。重度の難聴の場合は全く聞こえなくなりますが、難聴のほとんどは一部音域の聴力が失われるもので、完全な聴力消失といえば全体的には少ないです。
その難聴の種類にはいくつかあります。
- 老人性難聴・・・老化による難聴。一般に言われる「耳が遠くなる」という現象です。年齢的な要因なので補聴器などで対応するしかありません。
- 突発性難聴・・・急に耳が聞こえなくなる症状です。原因は明確ではないですが、ストレスや疲労が関与しているとされます。また、老化の影響や音によるダメージ蓄積が関係していることも考えられます。
- 騒音性難聴・・・強い音による衝撃を受け続けることによる難聴。道路や工事現場の騒音、パチンコ店内の音、銃の発射音などいろいろです。イヤホンやヘッドフォンによる音響外傷による難聴もこれに含まれます。
音の衝撃による耳鳴りや難聴は、年齢に関係なく一定レベルを超えた音波を受け続けると、どんな人にも起こる可能性があります。
音が聞こえる仕組みと音響外傷について
耳鳴りや難聴が起こってしまう原因を知るためには、まず音が聞こえる仕組みから理解しなければいけません。
人間の耳は大きく分けて、音を集める「外耳(がいじ)」、音を増強する「中耳(ちゅうじ)」、音を電機信号に変えて脳に届ける「内耳(ないじ)」の3つのエリアに分けられています。
- 外耳(がいじ)・・・外耳は綿棒などで届くような入り口から3cmくらいまでの部分です。外耳を通って中耳に音を届けます。
- 中耳(ちゅうじ)・・・中耳は、音を振動させて増強する鼓膜(こまく)や、鼓膜の振動をさらに奥にある内耳へと届ける耳小骨(じしょうこつ)などがある部分です。
- 内耳(ないじ)・・・内耳は、中耳から伝わった音を電気信号に変えて脳に送る蝸牛(かぎゅう)という器官や、三半規管などが存在するエリアです。
音が聞こえる仕組みを簡単に言えば、以下の通りです。
1音の振動が外耳を通って中耳に伝わる。
2中耳にある鼓膜(こまく)が振動して音を増強させ、耳小骨(じしょうこつ)が鼓膜の振動を内耳へと伝える。
3内耳にある蝸牛(かぎゅう)という器官で音が電気信号に変換されて脳に伝わる。
音響外傷による耳鳴りを起こすメカニズム
スピーカーやイヤホンなどで音楽を大音量で聞いていると、耳鳴りを起こしたり、部分的に耳の聞こえが悪くなったりしますが、その原因は内耳にある蝸牛(かぎゅう)という器官内の有毛細胞(ゆうもうさいぼう)という音を感じとる細胞が損傷したことによるものだと考えられています。
普通は細胞というと損傷すれば再生するように思えますが、有毛細胞の場合は再生力が低いという欠点があります。
年齢的に若くて、有毛細胞の損傷レベルも低ければ元に再生させることができると考えられますが、一度高いレベルで有毛細胞が破壊されてしまうと、元に戻ることはほぼないとされています。そのため、一度耳鳴りや難聴が続くと治りにくくなるのです。
また、有毛細胞は音による損傷だけではなく、単に老化によっても衰えてしまいます。つまり、年齢を重ねるほど強い音による難聴や耳鳴りを引き起こしやすくなり、さらに治りにくくなるということです。
「キーン」という耳鳴りの原因は?
大音量で音楽を聴き続けたことによる耳鳴りは、「キーン」という高い音の耳鳴りが発生するのが一般的です。
なぜ高い音の耳鳴りがするのかというと、高い周波数の音の分析を担っている有毛細胞は、蝸牛の入口近くに存在し、真っ先にダメージを受けやすいためです。
高い音を認識する有毛細胞が損傷すると、脳は音の信号が低下しているとして、電気信号を受け取るよう感度を上げるのですが、感度が上がることで他に飛び交っている信号をノイズとして感知してしまい、「キーン」といった高い音の耳鳴りを発生させてしまうのです。
なお、加齢と共に高い周波数の音から聞こえにくくなるのも、高音域の伝達を担う有毛細胞から劣化することが主な原因です。
耳鳴りがする人は難聴を抱えているケースが多い
音響外傷が原因の耳鳴りに悩む人が聴力検査を行うと、多くの人が音域の一部に難聴の傾向があるといわれています。特にイヤホン難聴は高音域の難聴が進行しているケースが多いです。80~90%くらいの人が難聴がみられるという報告もあります。
イヤホンによる耳鳴りが若い世代に増えている理由
10代や20代といった若い世代においても音響外傷による耳鳴りに悩まされる人が増えているといいます。理由はiphone、スマホ、ipodなどの携帯音楽プレーヤーで音楽を聴く人が増えているためです。
蝸牛という部分はとてもデリケートな器官で、音を聞けば聞くほどダメージが蓄積されて劣化が進むので、大音量で音楽を聴いていれば年齢に関係なく耳鳴りを発症してしまうこともあります。
また、耳へのダメージが強ければ年齢関係なく重度の難聴を引き起こすことだってありえます。耳の機能は消耗品だといえるのですが、一般的にその事に対する認識が低いことが問題としてあげられます。
耳鼻科における耳鳴りや難聴の治療法とは?
音響外傷による耳鳴りや難聴を感じた場合、早めに耳鼻科を受診して下さい。2週間以内に治療を受けなければ回復が難しくなるとされます。
そして、耳鼻科ではまず聴力検査が行われます。ヘッドフォンのような器具を取り付けていろいろな音を出し、あらゆる音が聞こえたかどうかをボタンを押して検査します。これにより聴力低下を診断します。
その後、症状に応じていくつかの内服薬が処方されます。お薬はステロイド内服薬を中心に、代謝活性剤やビタミン剤などが処方されます。それでは一つ一つ解説していきます。
ステロイド錠の内服治療
「耳鳴りが治らない」、「片方の耳が聞こえない」、そんな場合は基本的にステロイドの内服を中心とした治療が行われます。
これは、ステロイドの消炎作用によって損傷を受けた蝸牛の修復を促すといった目的で行われます。これは耳鳴り治療だけではなく、突発性難聴などの治療においてもステロイド内服が基本です。
ステロイドによる治療は、症状が発生から治療が早くなるほど症状の改善率が高くなります。そのため、できるだけ早めに治療して下さい。
特に「急に片方の耳が聞こえなくなった」といった場合は突発性難聴の可能性があるので、できればその日に病院を受診して下さい。
処方されるステロイド剤は、お薬の名前でいえば、プレドニン錠5mg、リンデロン錠0.5mg、ベタメタゾン錠0.5mg(リンデロンのジェネリック医薬品)などの製品がよく処方されます。
症状のレベルや医師の判断によって違いがありますが、通常は治療の初期段階は多めにステロイドを服用します。
例えば、耳鳴り治療でリンデロン0.5mgが処方される場合は、最初の3日間は1日1回2錠(計1.0mg)、その後4日目からは1日1回1錠(計0.5mg)といったような治療がすすめられます。
そして、まずは1週間分までが処方されると思います。ステロイドには副作用がありますが、1週間くらいの使用であれば副作用について神経質になる必要はないです。
そもそも耳鳴りは一生治らない可能性もあるので、後悔したくないのならステロイドの副作用を覚悟のうえで治療を行う必要があります。なお、ステロイドの副作用は使用中止すれば時間の経過と共に改善するものです。
1週間治療を行った後は回復具合を確認しながら、必要な場合は治療を継続していきます。症状や改善具合によって違いがありますが、治療期間は1週間~1か月くらいが一つの目安です。
2回目以降の受診の時には、ステロイド治療を始めてから耳鳴りや難聴が改善傾向にあるかどうかをきちんと耳鼻科医に伝えて下さい。(これは大事なことです)。
なお、突発性難聴の場合は、耳鳴り治療よりも高いレベルのステロイド治療が行われます。そして、入院治療によるステロイド投与が必要になる時があります。永久的な難聴にならないためにもより早い判断が必要です。
アデホスコーワ顆粒10%
アデホスコーワ顆粒10%は、ATP(アデノシン三リン酸)といわれる代謝活性剤の一つです。ATPは生体内に広く存在し、体内のエネルギー生成を高めて血流を促したり、新陳代謝を高めたりする役割があります。
新陳代謝を高めることで損傷を受けた耳の中の細胞の治りを早める効果が期待できます。
他にも、代謝が低下することによる様々な症状に広く使用され、例えば脳や心臓、めまいの治療や、更年期障害による冷え性などにも処方されたりします。副作用がほとんどないといえる安全な薬です。
アデホスは1日3回、毎食後に服用します。なお、アデホスと同じATPを主成分としたお薬に「トリノシン」というお薬が処方されることもあります。
なお、このATPが含まれる市販薬ではパニオンコーワ錠という飲み薬があります。
メコバラミン錠500μg
耳鳴りや難聴の治療に対して、メコバラミン錠500μgやメチコバール500μgといったビタミンB12のお薬が処方されることが多いです。
ビタミンB12は、末梢神経の働きを促す働きがあり、より早い聴覚の回復が期待できます。
そしてこのお薬は補酵素型のビタミンB12なので、食品や市販サプリメントなどに含まれる普通のビタミンB12に比べてより高い効果が期待できます。
このお薬は通常は1日3回、毎食後に服用します。
市販のビタミン剤も活用して下さい
耳鼻科で処方されるお薬の他にも、総合ビタミン剤を活用することで、内耳器官の治りをサポートしてくれるはずです。
例えば、ビタミンB1は末梢神経の働きの改善、ビタミンB2は細胞の再生や血流を促す働き、葉酸は細胞分裂を促す働き、ビタミンB12は神経細胞をサポートする働き、ビタミンCは細胞の再生と血流を促す働き、ビタミンEは新陳代謝や血流を促す働きがあります。
そういったビタミンは単体で摂取するのではなく、総合的に摂取することで様々な相乗効果が得られます。また、ミネラルもしっかり摂って下さい。
おすすめはビタミンとミネラルがバランス良く配合されたネイチャーメイドのマルチビタミン・ミネラルです。
中途半端な治療をせず一気に回復させることが重要
耳鳴りの治療は、ダラダラとした中途半端な治療になってしまうと治りが悪くなってしまいます。イヤホン難聴や突発性難聴の治療でも同様です。そのため、きちんとお薬を服用して一気に治すようなイメージで治療に取り組んで下さい。
治療中はタバコやアルコールを控える
治療中にタバコを吸っていると血流や新陳代謝が悪化して耳の治りが悪くなります。本気で治したいのならばぜひ禁煙して下さい。
また、アルコールの過剰摂取も控えて下さい。そして、栄養をきちんと摂取しなければいけません。そのためダイエット中の人はいったん中止しましょう。
これ以上、耳鳴りや難聴を悪化させないために
大音量で音楽を聴いた後、数日にわたって「耳鳴りが続く」、「耳が遠くなった気がする」など異常を感じた場合は、かなり高いレベルで内耳にある蝸牛が損傷を受けている可能性があります。
その状態からさらに耳に負担を与えてしまうと、耳鳴りがひどくなったり、本格的な難聴になってしまう可能性もあります。
強い音を避けることが重要
イヤホンによる耳鳴りが続く場合、とにかく耳を休めるようにするのが基本です。耳を休めるというのは大きな音を聞かないようにするということです。
イヤホンで音楽を聴く時においても、音量をかなり下げて聴くようにして下さい。耳鼻科を受診して治療が終わるまでは音楽は聴かないほうがいいかもしれません。
どのくらいの音量に注意する必要があるの?
音の強さ、大きさを表す単位としてデシベル(dB)というものがありますが、80デシベル以上の音を聴き続けると、耳へのダメージが強くなってきます。
そのデシベル(音の大きさ)を日常生活に例えると、以下のような音が当てはまります。参考にして下さい。
- 120デシベル・・・飛行機のエンジン音
- 100デシベル・・・電車が通る音、大型トラックが近くを通る音
- 80デシベル・・・目覚まし時計の音、大きな声を近くで聞いたときの音量
- 60デシベル・・・普通の会話レベル、運転中の車内、テレビを見る時の一般的な音量
- 40デシベル・・・静かな室内の音、図書館内の音
なお、イヤホンを耳にはめて大音量で音楽を聴く場合は、普通に80~100デシベル以上になります。音楽の場合は、飛行機や電車のような不快な音ではないので、耳へ負担がかかっていることを気づきにくい問題があります。
イヤホンの形状に注意する
イヤホンやヘッドフォンの種類によっても耳鳴りや難聴を起こしやすさが違ってきます。特に問題となるのがカナル型のイヤホンです。
カナル型イヤホンは耳の穴に埋め込むタイプなので、周囲への音漏れの心配が少なく、さらに外の雑音が遮断されるので、とてもクリアーな音に聞こえるメリットがあります。
そのため、イヤホンというとこのカナル型タイプが主流となっています。
ところが、カナル型イヤホンは、耳の穴にすっぽり埋まってしまうことで耳の奥へのダメージが非常に強いものになります。
耳をふさいでしまうようなイヤホンは、音の振動の逃げ道がなくなりますので、耳の中で音が増幅されるようになり、どうしても耳への負担が高くなってしまうのです。
耳の入り口から鼓膜までは約3cmくらいなのですが、イヤホンをねじ込むタイプでは、鼓膜のすぐ手前で音を聴くことになるので、必然的に耳への負担が大きくなります。
そして、カナル型イヤホンは普通じゃ聞こえないような高音域の音もクリアーに聞こえますので、それだけ高音域の音を処理する有毛細胞が強いダメージを受けやすいという欠点があります。
耳掛け型ヘッドフォンが理想
耳への負担を抑えながら音楽を楽しむには、カナル型イヤホンよりも耳掛け型のヘッドフォンが理想です。
耳の奥に埋め込むタイプではないので、耳へのダメージを抑えられるはずです。音量を下げれば周囲への音漏れもほとんどありません。
ハイレゾも注意
ハイレゾ音源に対応した音楽プレーヤーとイヤホンなどにも注意してください。ハイレゾはCDの約6.5倍もの音の情報量があるとされ、クリアーな音を聞くことができますが、理論的にはそのぶん耳への負担が高いといえます。
ライブやコンサートなども注意
ライブやコンサートなどでも大音量の音楽がかかっていますので、耳にとっては大きな負担となります。
特にライブハウスなどで巨大スピーカーの横にずっといたりすると、蝸牛内の有毛細胞の損傷が強くなるので注意して下さい。ネットの情報をいろいろ調べてみると、ライブに行って耳鳴り持ちになってしまったという人は少なくないみたいです。
騒音がうるさい仕事は辞めたほうがいい
耳鳴りや難聴の疑いがある人は、工事現場やパチンコ店など、ハイレベルな騒音にさらされるような仕事は辞めたほうがいいかもしれません。
というのも、そのまま放っておくと耳鳴りが進行して睡眠を悪化させ、それがうつ病などの精神疾患につながることがあるためです。
また、耳へのダメージが蓄積され、重度の騒音性難聴を引き起こすことも考えられます。耳を大事にするのならば、早い決断をしたほうが良さそうです。
楽器にも注意
楽器は種類によってはかなり大きい音がでます。例えば、ピアノやバイオリン、ギターなどは大きな音が出るので、かなり耳への負担になります。
特にバイオリンは片方の耳への負担が非常に大きなものになります。実際に、片耳が弱くなっているバイオリニストが多いというのは有名な話しです。楽器を弾く時は耳栓をしたりして工夫してみましょう。
耳鳴りの原因は他の薬が原因かも?
耳鳴りの原因が音響外傷によるものだと思ってたら、単に他の薬の副作用が原因となっているケースもあります。多いケースをいくつかご紹介します。
血圧の薬
降圧剤によって血圧を下げることで耳鳴りが慢性的に発生してしまうことがあります。医師と相談しながら量を減らしたりして工夫してみて下さい。なお、高血圧は血管の老化によるものなので、運動や睡眠、食事を改善することが重要です。
抗アレルギー薬
抗アレルギー剤を長期間にわたって服用している人は、その薬の副作用で耳鳴りがひどくなることがあります。
例えば、フェキソフェナジン(製品名:アレグラ)などは花粉症治療やアトピー治療によく使用されるお薬ですが、長期使用によって副作用がでてくることがあります。
他の病気が原因になっている可能性もある
耳鳴りは、音響外傷や老化現象などが原因となりますが、他にも病気やストレスによって発生することがあります。
ストレスによる自律神経の乱れ
ストレスによる自律神経の乱れが原因で耳鳴りが引き起こされることがあります。めまいを伴うことも多いです。
自律神経失調症の原因はストレスが大きいので、できるだけ物事を前向きに考え、身体を休ませるようにして下さい。
ストレスの他には昼夜逆転の生活や運動不足なども自律神経の乱れの原因です。女性の場合は更年期障害によって自律神経が乱れやすくなります。
高血圧
血圧が高い場合、耳鳴りを引き起こすことがあります。高血圧による耳鳴りは、血液の流れに異常がある場合に雑音が聞こえる血管性の耳鳴りであるケースが多いとされます。
メニエール病
メニエール病は、激しいめまいと難聴や耳鳴り、また耳の閉塞感といった症状が同時に重なる内耳疾患です。
メニエール病になると耳鳴りがするようになりますが、同時に強いまめいもするので単なる耳鳴りだけの症状とは違うとわかるはずです。
耳鳴りが治らない場合どうしたら?
どんな治療をしても耳鳴りが治らないケースは少なくないです。そんな場合は慣れるしかありません。始めは気になってしまうものですが、ずっと耳鳴りを感じていると、わりと気にならなくなるものです。多くの人は2~3か月以上たてば慣れてきます。
静かな環境を避ける
耳鳴りは静かな場所にいるほど感じやすくなるので、わずかな音がするような環境を作ってみましょう。例えば、テレビを付けっぱなしにしたり、常に低い音量で音楽を聴いたりすれば耳鳴りを感じなくなります。
耳鳴りがうるさくて眠れない場合は?
耳鳴りがうるさくて眠れない場合は、小型プレーヤーなどで穏やかな波の音や水の音が収録された曲(CD)をかけながら寝たりするのも一つの方法です。
そういうCDも売ってますし、YouTubeにも小川のせせらぎの音だけを収録した動画があがってます。ダウンロードしたりして活用して下さい。
どうしても眠れない場合は睡眠剤を利用
耳鳴りが気になってどうしても眠れない場合は、病院で睡眠薬を処方してもらいましょう。耳鼻科でも不眠を伝えれば出してくれます。
睡眠剤は使わないほうがいいのは事実ですが、睡眠が不足して症状が悪化したり、うつ状態になってしまうよりは全然マシです。
理想的な睡眠薬は、ルネスタ1mg(エスゾピクロン)というお薬です。ルネスタは非ベンゾジアゼピン系という依存性や副作用が少ない部類の睡眠剤です。持続効果は約5時間です。
また、半減期(持続効果)が6~7時間ほどのブロチゾラム錠(レンドルミン)でもいいと思います。
睡眠薬の中で即効性があるものは依存性が高くなる欠点がありますので、即効性が低くて効果が持続するものが理想です。
そもそも早かれ遅かれどんな人でも耳は衰えるもの
「イヤホンによって耳鳴り持ちになってしまった・・・。」実際にかかってしまった人は受け入れたくない現実かもしれません。後悔することもあると思います。
ですが、どんな人においてもいずれは耳の機能が衰えて耳鳴りが現われたり、耳が遠くなったりするものです。
誰にでもいつか現れるものなので、あまりくよくよ悩まないようにして下さい。そして、耳鳴りを持っている人はわりと多いです。決して珍しい症状ではないので一人で悩まないようにして下さい。
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