ネット通販などで海外の化粧品を購入する人が増えているといいます。
また、海外旅行に行った時に現地の化粧品を購入する人も増えているようです。特に韓国が多いのだそう。
「日本人が外国製の化粧品を使う」、といったことは特に珍しいものではなくなりましたが、実は外国と日本では化粧品の成分に対していろいろ基準が違うことも多いです。
今回はその問題についていろいろ。
外国とは安全基準が異なる
外国の化粧品は、日本との安全基準や認識に違いがあります。
例えば、日本では医師の処方箋が必要な成分でも、海外では市販品として容易に購入することができるケースがあります。
例えば、ニキビケア化粧品で有名なプロアクティブもその一つ。
海外のプロアクティブは過酸化ベンゾイルという殺菌剤が配合されていますが、日本ではその成分は市販品に配合することは認められていません。
しかも、日本では過酸化ベンゾイルは医師の処方箋が必要となります。
なお、処方薬ではベピオゲル、デュアック配合ゲル、エピデュオゲルなどが塗り薬として過酸化ベンゾイルを配合してます。
また、にきびやシミ治療に使用されるトレチノインも日本では医師の処方箋が必要ですが、海外では医薬品として市販されていたりします。
他にも、殺菌成分として使用されるレゾルシンやイソプロピルメチルフェノールなども日本の配合規制と外国では基準が違ったりします。
美白剤ではハイドロキノン
ハイドロキノンとは、他にはない高い美白効果がある成分。
還元作用(漂白作用)やメラニン抑制作用などがあり、短期間でシミを薄くできる強力な作用があるのですが、その反面かぶれたり、酸化による劣化で刺激性が強くなる欠点があります。
実際にハイドロキノンには細胞毒性があることが確認されていて、濃度が高くなるほどその毒性は強くなります。
そのハイドロキノンの「安全な濃度」に対する基準も国によって違いがあります。
ほとんどの国では濃度が2%から4%までの製品ですが、規制が緩い国では10%濃度が販売されていたりします。
また、品質的に海外のものは劣化が進行していて刺激性が強くなっていたりすることもあるかもしれません。
香料、着色料などの基準も異なる
香料や着色料には化学合成されたものが使用されることがよくあります。
それらの化学成分の一部には皮膚にアレルギーを引き起こすものがあり、昔はそれが原因で接触皮膚炎を起こし、最終的に色素沈着を起こす問題がありました。(顔面黒皮症)
現在、日本では香料や着色料は厚生労働省により安全性が高いものだけの使用が認められ、化粧品に配合できるようになっています。
そして、その香料や着色料においても日本と外国では配合成分の基準に違いがあります。
日本で販売されるものは日本の基準にそって配合されているのですが、外国の化粧品には日本では認められていない成分が配合されていたりするのです。
特に途上国の安全基準は緩いので注意しないといけません。
そして、もし化粧品を使用してヒリヒリ感やかゆみ、赤みなどが出たら、必ず使用を中止してください。
日本では使用されない成分が配合されることもある
海外では日本のメーカーでは使用されない野菜や果物の植物由来成分を有効成分として販売される化粧品が存在します。
普段から食べ物として摂取しているので肌に塗っても安全だという認識で、きちんと安全性が確認されないまま化粧品に配合されていることがあるのです。
植物由来成分が安全みたいなイメージはどこの国においてもあるものですが、植物だからといって肌への問題がないとはかぎりません。
植物成分でも深刻な問題を起こす成分もたくさんあります。
外国では食文化、衛生面での価値観も異なるため、あらゆる成分に対して日本人とは違う認識をもっていたりすることを覚えておいてください。
石油精製技術が未熟なケース
化粧品には石油から生成される成分が配合されることがあります。
有名なところではミネラルオイルですが、国によっては石油の精製技術が発達しておらず、不純物が多いものが使用されていることがあるようです。
また、石油由来成分だけではなく、様々な成分を抽出して配合する際に不純物が残っていることもあるかもしれません。
なお、日本でも昔は石油精製技術が未熟であり、鉱物油に残った不純物によって「油焼け」という現象を引き起こすことがありましたが、現在では技術が進化し、それによって油焼けを起こすことはなくなっています。
配合濃度が安定しない
化粧品の輸入販売している業者さんから聞いた話しですが、海外の化粧品の成分解析をすると、成分濃度が安定しないことがよくあるそうです。
例えば、ある時に検査したらグリセリンが3%だったけれど、数か月後に同じ商品を検査したら6%も配合されていたというようなものです。
こういった信頼性の欠けるものは先進国では少ないそうで、経済力としての信用力の低い国ほどよくあることなのだといいます。
こういった話しは嘘のようにも思えますが、実際に海外の化粧品ではアバウトなものだったりします。
配合順がバラバラ
日本では化粧品に配合される成分は配合量が多い順にしないといけないルールがあります。
例えば、全成分表示のところが「水、BG、グリセリン、ヒアルロン酸・・・」というように配合量が多い順で記載しないといけません。
ただし、配合量1%未満の成分は順番はバラバラでもOKとされます。
ところが、外国の化粧品は配合量が多い順で表記されていないこともよくあるようです。
ですので、最もアピールしたい有効成分を真っ先に表示して、あたかも多く含まれているかのように表示しているものがあります。
そして実際にはごく微量しか配合されていなかったりするのです。
ただ、日本のメーカーでもいろいろなテクニックを使って紛らわしい化粧品を作っていたりします。
どこの国においても化粧品の規制は緩いともいえる
海外だけではなく日本でも言えることですが、一般に化粧品というのは特に人体に大きな影響を与えるものではないです。
化粧品の種類やその使い方が極端なものになれば害が強いものもありますが、普通に使用していればそれほど大きな問題とはなりません。
そのため、わりとどこの国においても緩いことがまかり通っていたりします。
先進国の化粧品を使おう
化粧品の信頼度は、その国の発展レベル、言論の自由や報道の自由といった民主主義のレベルと比例しているように思えます。
一方、法整備が遅れているような国や、民主主義が確立していないような国の化粧品というと安全性に疑問がでてきます。
個人的に言えば、よく話題になる韓国の化粧品には注意したほうがいいと思います。
なぜなら、韓国では基礎研究がかなり不足しているためです。
今までになかった成分を配合する場合、その成分の効能や副作用をしっかりと確認しないまま大々的に販売されているケースが多いためです。
そもそも日本にもたくさんの化粧品があるので、わざわざ他の国の化粧品を使う必要はないような気がします。
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