毛穴の黒ずみというと主に顔に発生しやすい印象がありますが、脚にも発生しやすい傾向があります。
脚の毛穴の黒ずみに悩む女性は多く、ストッキングをはいても目立ってしまうくらい毛穴の黒ずみが進行している人もいます。今回は脚の毛穴黒ずみの原因と予防・対処法をご紹介します。
脚・足の毛穴の黒ずみの原因とは?
カミソリや毛抜きが毛穴の黒ずみの原因
カミソリ、毛抜き、脱毛テープ、除毛クリームなど、様々なムダ毛処理方法がありますが、それらが肌に負担をかけてシミや毛穴の黒ずみを引き起こすことがあります。
例えばカミソリの場合、一見はキレイに剃れているように見えても細かな傷ができて軽い炎症を起こしていたりします。
また、毛抜きや脱毛テープといった「毛を抜く」脱毛方法では、毛穴に非常に強いダメージを与えてしまい、出血を起こすこともあります。それによってメラニン色素が過剰に生成され、それが繰り返し続けば毛穴の黒ずみとして残ってしまうことがあります。
女性の場合、脚は頻繁にムダ毛処理を行うことも多く、毛穴が黒ずみやすいとえいます。ムダ毛処理は可能な限り肌にダメージを与えないことが基本です。
むだ毛処理後の毛穴ブツブツは毛嚢炎が原因
カミソリや毛抜きなどでムダ毛処理を行った後に皮膚がニキビのようにブツブツと赤く炎症を起こしてしまうことがあります。
これは「毛嚢炎(もうのうえん)」、または「毛包炎(もうほうえん)」といい、カミソリや毛抜きなどによって毛穴内部に傷ができて、そこから主にブドウ球菌などが感染することで発生します。
毛嚢炎は、ほとんどのケースでは数日で治ってしまいますが、毛嚢炎が繰り返し引き起こされたり、炎症が長引いたりすると色素沈着を起こして毛穴の黒ずみになってしまうことがあります。
ストレスや食生活が乱れている人、甘いものばかり食べてる人、糖尿病などの病気をもつ人、免疫のバランスが乱れている人などは毛嚢炎を起こしやすく悪化しやすい傾向があります。
脱毛を行う際は、体調を整え、衛生的に注意を払って深剃り(逆剃り)しないようにしましょう。また、炎症がひどくなった場合は、薬局などで抗炎症剤(例えば、「フルコートF軟膏」や「テラコートリル軟膏」など)を購入したり、さらにひどい場合は病院で医師に診てもらうべきです。
女性ホルモンの影響で足の毛穴黒ずみができやすくなる
女性ホルモンの変化によってシミができやすくなることがあります。女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類がありますが、このうちプロゲステロンにはメラニン色素の生成を促す働きがあるとされます。
プロゲステロンは黄体期といわれる排卵期後から月経までの約2週間に増加します。その時期はシミ・色素沈着を起こしやすいため特に肌に負担をかけないようにしましょう。
紫外線の影響で脚の毛穴が黒ずむ
紫外線を浴びるとメラニン色素の合成が活発になって日焼けを起こしますが、その影響で毛穴の黒ずみが悪化してしまうことがあります。脚にも皮脂腺が存在し、わずかに皮脂が存在しますが、紫外線は皮脂を酸化させて過酸化脂質へと変化させ、それが炎症を誘発するようになります。
紫外線によるダメージと過酸化脂質によるダメージによって炎症を起こし、毛穴周辺のメラニン色素がより多く合成されて毛穴の黒ずみを引き起こすことがあります。
脚の毛穴の黒ずみを解消する治療方法
美白成分の使用
市販の美白化粧品によって毛穴の黒ずみを薄くできる可能性があります。脚のような部分はターンオーバーが活発ではないため長い月日がかかるかもしれませんが、続けるうちに肌に透明感が現れて毛穴のシミの改善が期待できます。
IPL治療(フォトフェイシャル)
IPL治療は、メラニン色素に吸収されやすい波長域を発する光治療です。肌への負担が少ないまま脚の毛穴の黒ずみやシミ・色素沈着を改善することができます。IPL治療は美容皮膚科・美容クリニックで行われています。
レーザートーニングが脚の毛穴黒ずみに効果的
レーザートーニングとは、肌に優しいレーザー光を繰り返し照射して、肌に負担をかけずにメラニン色素を取り除くレーザー治療です。 3~5回ほど繰り返すことで脚の毛穴の黒ずみがしだいに薄くなっていきます。レーザートーニングは美容皮膚科・美容クリニックで行われています。
足・脚の毛穴の黒ずみを予防するムダ毛処理方法
Step1肌への負担が少ないカミソリを使う
脚のムダ毛処理を行う場合、刃がむき出しになっているものよりも、皮膚を保護するタイプのカミソリのほうが肌への負担が少なく、毛穴黒ずみを予防できます。また、カミソリが古くなって錆びているようなものは使用しないようにします。
Step2ムダ毛処理前に皮膚を温める
脚のムダ毛処理前には温水シャワーなどで皮膚を温めることで柔らかくなって上手に剃れるようになり、肌への負担を抑えることができます。
Step3ムダ毛処理の際はシェービングクリームを使用する
カミソリを使用する場合は必ずシェービングフォームを使用して肌を保護しましょう。石鹸などで行う人もいるようですが、石鹸の洗浄力とカミソリのダメージが合わさると肌への負担が大きなものになってしまいます。
Step4深剃り・逆剃りはしない
逆剃り・深剃りは毛穴を傷つけて黒ずみを引き起こす原因となってしまいます。場合によっては毛嚢炎を起こすこともあります。
カミソリを使う際には、逆剃りにならないように毛の流れに沿って剃るのが基本です。脚のムダ毛処理の場合は上から下に向かって剃ります。
Step5ムダ毛処理後は肌を冷やす
ムダ毛処理前には肌を温めるのが理想ですが、反対に処理が終わった後は冷水で肌を冷やすのが基本です。冷やすことで炎症誘発物質の発生を抑制でき、毛嚢炎などの皮膚病を予防できます。これをやるだけで脚の毛穴トラブルを大きく軽減できます。
Step6脱毛後に化粧水などで保湿する
ムダ毛処理後の肌は角質が剥がれて炎症が起きやすい状態になっています。肌のバリア機能が弱くなると炎症や皮膚感染症を起こしやすくなります。毛穴の黒ずみを悪化させないために脱毛後は特に化粧水などで保湿して肌のコンディションを維持しましょう。
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