毛穴の開きや毛穴の黒ずみ汚れができる原因の一つにストレスがあげられます。ストレスは肌のターンオーバーや皮脂分泌に関係しますので、その影響でブツブツといった毛穴トラブルをまねく可能性があります。
大人のにきびや毛穴トラブルに悩む人の多くはストレスを抱えていることが多いといわれ、スキンケアとともにメンタルケアも重要になります。
吹き出物とストレスの関係
ストレス・イライラにって男性ホルモンが増加する
男女を問わずストレスを感じるとそれに対抗するために副腎皮質ホルモンが多く分泌されますが、それと同時に男性ホルモンの分泌も増加します。男性ホルモンは、皮脂腺に作用して皮脂量を増加させたり、ターンオーバーを乱す作用があることがわかっています。
皮脂が増加してターンオーバーが乱れると、毛穴周辺の皮膚が厚くなって毛穴のブツブツができてニキビへと発展する可能性が高くなります。また、角質肥厚によって毛穴が漏斗型に変形して大きく開いたように見えてしまうことがあります。
落ち込み型のストレスは生理機能を低下させる
ストレスによって気分の落ち込みが続くと生理機能が低下して代謝機能やホルモンバランスが乱れることがあります。皮膚においてもターンオーバーが乱れて毛穴ブツブツや肌のくすみが現れるようになることがあります。
ストレスを感じると肌の水分量が低下することがわかっています。肌が乾燥することでターンオーバーが乱れ、未熟な角質が溜まって厚くなることで毛穴が塞がれやすくなります。角質肥厚を起こすと通常の洗顔では毛穴汚れが落ちにくくなることがあります。
ストレスによって皮脂が酸化しやすくなる
ストレスを感じやすい人ほど、皮脂が過酸化脂質に傾いているといわれています。特に皮脂中のスクワレンや不飽和脂肪酸の酸化が進行しやすいようです。これはストレスによって体内の抗酸化能力が低下していることが考えられます。皮脂中にもビタミンEなどの抗酸化ビタミンが含まれていますが、そういった抗酸化パワーが低下しているのかもしれません。
過酸化脂質は肌にダメージを与えてターンオーバーを乱したり、活性酸素を発生させてメラニン色素を生み出してしまう物質で、それによってブツブツができたり、毛穴が開いて拡大したり、黒ずんだりすることがあります。
ストレスは情報伝達物質の発生を促す
ストレスを受けると交感神経が活発に働きますが、同時に交換神経節からサブスタンスPという物質の発生が促されます。サブスタンスPは、皮脂腺に作用して皮脂分泌を促したり、炎症性サイトカインを放出してターンオーバーを乱す作用があることがわかっています。また、ヒスタミンの発生を促して炎症やかゆみを悪化させる作用もあります。
ストレス・イライラによって皮膚がかゆくなったりするのは、サブスタンスPが関与していると考えられます。
ストレスによる毛穴トラブル対策
バランスの良い食生活を
慢性的にストレスを受けていると、体内のビタミンやミネラルがより多く消費されてしまい、生理機能が低下して身体がもつ抗酸化能力も低下してしまいます。そのため、積極的に栄養価の高い食品をバランスよく摂取するようにこころがけましょう。総合ビタミン剤(マルチビタミン)を利用するのも一つの方法です。
ウォーキングなどの軽い汗をかける運動を
体を動かすとストレスホルモン(副腎皮質ホルモン)が減少し、ストレス解消になります。また、運動は血流も良くするので新陳代謝も活発になります。ウォーキングやジョギングなどの軽い汗をかける運動を日常的に行うようにしましょう。汗をかくことでストレス発散効果が高くなります。また、筋力トレーニングはより高く肉体疲労を起こしますので、良い睡眠につながります。
十分な睡眠がストレス解消につながる
十分な睡眠は体をリフレッシュさせてストレスを軽減してくれます。悩みがある時ほど眠れなくなるものですが、日中に活動的に行動すれば肉体的な疲労によってぐっすり眠れるようになります。ダラダラした生活は避けなければいけません。
日中は外の光をたくさん浴びて活動的に行動し、夜は就寝1時間前くらいから部屋の明かりを落とすと「メラトニン」といわれる睡眠を誘うホルモンが多く分泌されて深い睡眠を得ることができます。
睡眠時は体がつくられる成長ホルモンが分泌される大切な時間なので睡眠不足にならないようにしましょう。
バスタイムでリラックスを
入浴時は心をリラックスさせてストレスを軽減してくれる時間です。嫌なことは考えず、リラックスして湯船につかると自律神経も安定して良い睡眠を得られるようになります。また、入浴は血行を良くして代謝を活発にしてくれます。熱いお湯での入浴は控え、ゆっくりと長くつかれる温度で入浴しましょう。(半身浴を行う必要はありません)。
友人とのおしゃべりがストレス解消効果が高い
親しい友人とおしゃべりすることでもストレス解消につながります。あるTV番組の実験で、30分ほどのおしゃべりでストレスホルモン(コルチゾール)が大幅に減少されたことが確認されています。また、カラオケなどでもストレス発散になるとされます。大きな声を出すのはストレス解消に良いようです。
音楽を聴く
ストレスを受けるとセロトニンという神経伝達物質が減少して気分が落ち込み、場合によっては鬱(うつ)状態になってしまうことがあります。そのセロトニンは音楽を聴きながらリズムをとることで増加させることができます。ウォーキングなどのリズム運動でも増加します。また、太陽光のような強い光を浴びることもセロトニンを増やす方法の一つです。
睡眠の質を高めるメラトニンという物質もセロトニンから合成されるため、ぐっすりと眠れるようにするにはセロトニンを不足しないようにしなければいけません。
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