日常的に食べている食材がにきびの原因になることがあります。
ニキビの原因となる皮脂や、その皮脂を増加する性ホルモンは食品によって大きく影響を受けるため、食生活が肌に影響を及ぼすことがあるのです。
今回はニキビの原因となる皮脂を促す食材や、ニキビの炎症を悪化させてしまう食品成分をご紹介します。
ニキビの原因になりやすい食品一覧
動物性脂肪が多い食品
動物性脂肪が多い食品を多く摂取すると、皮脂量が増えてにきびを引き起こすことがあります。牛肉、豚肉、鶏肉などの動物性脂肪分は飽和脂肪酸という脂肪酸が多く含まれています。
飽和脂肪酸にはコレステロールを増加させる働きがあるのです。そして、コレステロールは男性ホルモンなどの性ホルモンの原料となる物質ですが、コレステロールが増加することで男性ホルモンの分泌も活発になり、皮脂分泌が増加してニキビ肌荒れにつながることがあります。
脂性肌でニキビができやすい時期は、牛肉、豚肉、鶏肉などの脂身が多い部分はある程度避けたほうが良いかもしれません。一方、肉類よりも脂肪分が少なめで飽和脂肪酸も少ない魚介類はおすすめです。
卵類やマヨネーズが皮脂を促す
卵をたくさん食べることでも肌質が脂性肌に傾き、ニキビができやすくなることがあります。
卵黄には男性ホルモンの原料となるコレステロールが豊富に含まれていて、男性ホルモンの分泌を促す作用があります。
それによって皮脂が増えてニキビが発生することがあります。実際に卵を摂取すると男性ホルモンや女性ホルモンなどの性ホルモンの分泌が活発になることがわかっています。
食事から摂取するコレステロール量は一日あたり500~600mg程度が理想的だとされていますが、卵一個あたりで300~350mgのコレステロールが含まれています。そのため、一日にいくつも卵を食べているとコレステロールが過剰になってしまいます。
コレステロールは卵黄に多く含まれますが、卵白にはほとんど含まれません。そのため卵黄の過剰摂取には注意して下さい。
また、マヨネーズもコレステロールが多い食品なので、オイリー肌の原因になってしまうことがあります。
コレステロールが多い食品
コレステロールが多い食品は、以下のような食材があります。
コレステロールが多い食品(100g中)
全卵(鶏):470mg、卵黄(鶏):1300mg、ピータン:560mg、すじこ:510mg、キャビア:500mg、いくら:470mg、いか(生):300mg、うに(生):290mg、たらこ:340mg、マヨネーズ(卵黄型):150mg、マヨネーズ(全卵型):60mg、チーズ:85mg
ピーナッツ、アーモンドなどのナッツ類
ピーナッツ(落花生)、アーモンドなどのナッツ類には脂肪分が豊富に含まれていますので、食べすぎは皮脂分泌の増加をまねいてニキビの原因になることがあります。
植物性食品であるナッツ類でも、動物性食品に多く含まれる飽和脂肪酸が多く含まれていますので、食べすぎると皮脂分泌が活発になる可能性があります。
また、保存状態が悪いナッツ類の油脂は酸化が進行しているため、ニキビや肌荒れの原因になることがあります。特に肌が敏感な人は酸化ストレスの影響が肌に現れやすいので注意して下さい。
唐辛子、タバスコ、わさびなどの刺激物
唐辛子、タバスコ、わさび、からしなどの刺激物の摂取は、交感神経系を刺激して汗や皮脂分泌を一時的に促す原因になります。
例えば、唐辛子に含まれるカプサイシンは交感神経を刺激してサブスタンスPという伝達物質を促す働きがありますが、サブスタンスPは皮脂腺に作用して皮脂を促す作用があります。
また、サブスタンスPは炎症に関与したり、ヒスタミンなどの生理活性物質の発生を促進してニキビにかゆみを起こす原因にもなります。
ニキビできやすいデリケートな時期は、唐辛子などの刺激物の摂取は避けたほうが良いかもしれません。特に汗によって皮膚炎が悪化しやすい人は刺激物は控えましょう。
昆布やワカメなどの海藻類
昆布、ワカメなどの海藻類は、ヨウ素(ヨード)という必須ミネラルを豊富に含みます。ヨウ素は甲状腺ホルモンという生理機能や新陳代謝を高めるホルモンの主原料です。
海藻類をたくさん摂取することでヨウ素の摂取も過剰になりますが、それと共に甲状腺ホルモンが活発に働いて生理機能が通常よりも高くなり、皮脂やターンオーバーも増してニキビが引き起こされることがあるとされます。
一般的な日本人の食生活においてはヨウ素が不足することはないため、ヨウ素を意識的に摂取する必要はありません。
砂糖が多く含まれる甘い食べ物
お菓子やスイーツなどの甘い食べ物をたくさん食べていると、通常は病原性が弱いカンジダというカビが腸内で増加することで、炎症体質になってしまう可能性があります。
カンジダ菌はプロスタブランジンを産生して、ニキビの炎症を悪化させたり、慢性湿疹を引き起こす可能性があります。アトピーの人は湿疹が悪化することがあります。
また、慢性的にお菓子やケーキなどを食べていると、血糖値が常に高い状態になり、免疫バランスを乱すことがあります。それによってニキビが治りにくくなって化膿したりすることがあります。ニキビやアトピーが悪化しやすい人は間食を控えて1日3食バランスのよい食生活をおくりましょう。
チョコレート
チョコレートには砂糖や脂肪分が豊富に含まれており、それが皮脂を促してニキビを引き起こす可能性があります。一部ではチョコレートはニキビの原因になることはないといわれていますが、やはり食べすぎはニキビの原因になるようです。
もち米がニキビを悪化させる?
もち米にはニキビを悪化させて化膿しやすくする作用があるといわれています。
ニキビが化膿すると、にきび跡の赤みや色素沈着などがひどく残ってしまうため、肌が不安定な時期は、お餅、お雑煮、おはぎ、赤飯、せんべい、おかきなどのもち米を使用した食べ物は控えたほうが良いかもしれません。
スナック菓子などの油で揚げた加工食品
スナック菓子のような油分の多い加工食品がニキビ肌荒れの原因になることがあります。スナック菓子は製造過程で油脂で原材料を加工しており、それが時間の経過とともに酸化が進行している可能性があります。
また、使用される油脂には酸化されにくい飽和脂肪酸が多い植物油が使用されるため、それによって皮脂分泌を促してしまうことも考えられます。
アトピー肌や肌が弱い敏感肌の人、ニキビ肌の人はスナック菓子のような加工食品は控えたほうが良いでしょう。
油揚げ麺を使ったカップ麺、インスタント食品
カップ麺なども、製造過程で油脂が使用されており、時間とともに酸化が進行しています。そのため、ニキビ肌荒れが気になる時期はそういった食品は控えたほうが良いかもしれません。
油を使用していない「ノンフライ麺」というインスタントラーメンもありますので、食べ物が肌に影響しやすい人は油で加工されていないカップ麺にしたほうが良いかもしれません。
- ピーリングを10年続けた肌はどうなる?過剰ニキビケア体験談
- 面疔(めんちょう)の原因&治し方まとめ。最も効く皮膚科の薬や市販薬は?
- 皮膚の表皮・真皮・角質層の厚さは何ミリ?各部位の厚みと層数まとめ
- ベピオゲルのにきび減少率と副作用、ヒリヒリする痛みやかゆみの対処についても解説
- メガネ跡の黒ずみ・色素沈着を治す方法は? 予防法と治療方法
- 目・眼球のしみ(結膜母斑)の治療方法とは? 原因と治し方
- 皮膚科のニキビ処方薬「塗り薬・飲み薬」まとめ。保険適用で処方頻度が多い順
- アダパレンゲルの赤ニキビ減少率と副作用。ヒリヒリや皮むけ、かゆみの対処について
- ニキビを潰す方法。ニキビの芯を出す器具と潰していいニキビ写真一覧
- デュアック配合ゲルのニキビ減少率と副作用。痛みやアレルギーのかゆみ対処について