にきび体質の人は、毎日飲むものをお茶に変えてニキビ対策してみましょう。
お茶は、ニキビ肌荒れにプラスの効果をもたらしてくれるビタミンやミネラル、そのほか様々な栄養素を含んでいたりします。単に水を飲むよりはお茶のほうが美肌効果が高いといえます。
身体の約60~70%が水分でできており、肌においても約30~40%ほどは水分で潤いが保たれていますので、しっかりと水分補給をして肌のターンオーバーを整え、ニキビ肌荒れのない透明感のある肌を目指しましょう。
お茶選びのポイント
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ニキビケアに有効なお茶選びは、健康効果があることはもちろん、「ノンカフェインのお茶であること」、「タンニンが少ないお茶」の2つにこだわって下さい。
カフェインを含まない
カフェインは興奮作用があり、精神刺激薬としても使用される成分です。カフェインには日中の活動を活発にしてくれる作用がありますが、一方で覚醒作用により睡眠を妨げる働きもあります。
寝る前のカフェイン飲料の摂取によって不眠になることも多いです。カフェインの作用は15時間以上続くこともあるため、睡眠を大切にするならば避けたほうが良さそうです。
また、カフェインは胃腸を刺激するため、お腹がすいている時に摂取すると胃が荒れてしまうこともあります。日常的に飲むお茶はカフェインが含まれないものが理想です。
タンニンが少ないこと
タンニンは渋味があるポリフェノールの一つで、様々な健康効果がありますが、一方で必須ミネラルの鉄と結びついて体外に排出してしまう作用があります。
タンニンは鉄分の吸収を悪化させてしまうため、特に貧血の女性にはタンニンが多いお茶を日常的に飲むのは控えたほうが良さそうです。
それでは、ニキビ肌荒れに効くお茶をご紹介します。ノンカフェインでタンニンが少なく、長く飲み続けやすいお茶にこだわって解説します。
麦茶がニキビ跡の治りをよくする
麦茶は、焙煎した大麦の種子を煎じて作ったお茶です。こおばしい香りが特徴で、古くから日本人に飲料として親しまれてきました。
麦茶を煮出して一年中、飲用している人も多いでしょう。その麦茶には肌を元気にしてニキビ跡の悩みを改善する働きがあります。
血液サラサラ効果
麦茶にはドロドロ血を改善して血液をサラサラに導く働きがあります。麦茶の香ばしい匂いの正体であるアルキルピラジンという成分が血液の流れを良くする働きがあるのです。
血流を良くすることでニキビ跡の赤みや色素沈着の改善にもつながるはずです。
タンニンが少ない
麦茶には鉄分の吸収を悪化させるタンニンという成分が少ない特徴があります。100mlあたりでは麦茶には10mgほどしか含まれていません。
比較として紅茶には100mg、コーヒー70mg、緑茶70mgくらい含まれます。麦茶に含有するタンニンは、ほとんど気にしなくて良いレベルなため、食前、食後、空腹時などを気にすることなく日常的に飲むことができます。
カフェインが含まれていない
麦茶はノンカフェインであるため、就寝前など時間帯を気にせず飲むことができます。ただし、一部の麦茶にはカフェインを含むウーロン茶などを配合したブレンド茶として販売している商品があるため注意して下さい。麦茶100%のものを選びましょう。
腐りやすい
麦茶は時間の経過によって酸化が進行して劣化してしまうようになります。特に煮出しよりも水出し麦茶の場合は、わりと早い時間で腐敗して味が変化することがあります。麦茶は作ったら早めに飲むようにしましょう。作ったその日に飲むのが理想です。
ハトムギ茶
ハトムギはイネ科ジュズダマ属の穀物で、古くから民間療法などにも使用されてきた歴史があります。皮を剥いだ種子の部分はヨクイニンと呼ばれ、漢方の生薬として利用されたりします。
ハトムギ茶は、脱穀前のハトムギを焙煎(ばいせん)して作られます。ハトムギ茶は美肌効果があり、ニキビやにきび跡のモヤモヤしたシミの改善が期待できます。
肌の潤いを高める
ハトムギ茶は肌の水分量を高めて肌をなめらかにする働きがあります。肌の乾燥を防いでターンオーバーを整え、ニキビ肌荒れを予防します。
また、ハトムギエキスを配合した化粧品には保湿作用やシミを予防する美白効果があることが知られています。塗る場合と飲む場合の効果は大きく違いますが、飲むことによっても少なからず美肌効果を得られるはずです。
むくみ解消
ハトムギ茶には緩やかな利尿効果があり、むくみ解消をもたらします。
抗腫瘍効果によるイボ取りは難しい
ハトムギにはコイクセラノイドという抗腫瘍作用がある成分が含まれ、それによってイボ取り効果が期待できるとされますが、ハトムギ茶の場合は、焙煎される時にコイクセラノイドの多くが失われてしまいます。
そのため、ハトムギ茶としてはイボ取り効果はかなり効果が薄いとされます。
タンニンが少ない
ハトムギ茶にはタンニンが少ないお茶です。鉄分の吸収を悪化させないため、貧血気味の女性でも長く続けやすいと思います。
ノンカフェイン
ハトムギはノンカフェインであるため、それによって眠りを阻害したり、消化器系に影響をもたらす働きはありません。ただし、ハトムギなどと一緒にウーロン茶などを配合した混合茶(ブレンド茶)などはカフェインが含まれていたりしますので、ハトムギ茶100%のものを選びましょう。
劣化しやすい
ハトムギ茶も麦茶と同じように劣化しやすいです。麦茶よりも早く変質して味が変わってしまいます。煮出しなどでハトムギ茶を作ったら、早めに飲むようにしましょう。
妊娠中の服用は控える
ハトムギは妊娠中に摂取してはいけないとされます。胎児の成長の妨げとなってしまうと考えられているためです。ハトムギ茶の場合はそれほど問題にはなりませんが一応、妊娠中は避けましょう。
どくだみ茶
ニキビ体質に効くとして有名なお茶がどくだみ茶です。
どくだみは、毒を出す効能があるという意味からこの名がつけられ、古くから薬草として使用されてきた歴史があります。
漢方薬を構成する生薬の成分としても使用されることがあります。
解毒作用や利尿作用
ドクダミ茶には、利尿作用や解毒作用などがあります。身体にとって毒となる老廃物を排泄して身体の生まれ変わりを促します。毒を出すことでニキビ予防につながり、さらに新陳代謝を活発にすることでニキビ跡の治りも早くなります。
ノンカフェイン
どくだみ茶はノンカフェインです。就寝前に飲んでも問題ありません。ところが、どくだみ茶は味が苦いため麦茶やウーロン茶、ほうじ茶などと一緒にブレンド茶として販売されていることがあります。ウーロン茶やほうじ茶はカフェインが含まれますので気をつけて下さい。
タンニンが少ない
どくだみ茶にはタンニンが含まれますが、鉄の吸収を悪化させるほどの含有量ではありません。コーヒーや紅茶、緑茶などのように多く含まれていません。
味が苦手な人も
ドクダミ茶は味が苦い欠点があります。健康効果を期待して始めてみても、苦さで止めてしまう人も多いです。続けられない人はニキビが悪化している時だけに利用してみましょう。
杜仲茶(とちゅうちゃ)
杜仲(トチュウ)は、中国原産の落葉高木です。トチュウの樹皮は生薬として漢方薬に使用されることもあります。杜仲茶は、そのトチュウの葉を煎じたお茶です。
杜仲茶の有効成分であるゲニポシド酸には、血圧を安定させたり、肝機能を高める働きがあるとされます。様々な健康効果により、杜仲茶のペットボトルも多く販売されています。
コラーゲン合成を活性化する?
杜仲茶にはコラーゲン合成を活発にする働きがあるとされます。肌のハリや弾力を高めて、ニキビによる皮膚の凹みが目立ちにくい状態へと導きます。その効果により、肌老化を防ぐお茶としてブームになったこともありました。
血流を良くする
杜仲茶の主要成分であるゲニポシド酸によって血行が良くなります。ニキビやニキビ跡のシミの改善にも効果が期待できます。
ノンカフェイン
杜仲茶はノンカフェインです。寝る前に飲んでも問題ありません。
タンニンを含まない
杜仲茶はタンニンを含みません。鉄の吸収を悪化させることはありません。
ルイボスティー
ルイボスティーは、南アフリカ原産のルイボスという植物の葉を乾燥させて作るお茶です。
ルイボスティーには抗酸化作用による老化防止効果があり、南アフリカの先住民族の間では不老長寿の飲み物として長年親しまれていた歴史があります。
煮出したルイボスティーは強く赤みがかった色をしていて、やや甘味を感じるため、お茶として日常的に飲みやすいメリットがあります。
抗酸化作用
ルイボスティーにはSOD(活性酸素分解酵素)を含んでいます。SODは人間の体内でも作られますが、ストレスや食事などで酸化ストレスが強くなると、活性酸素の分解が追いつかなくなることがあるとされます。
そんなとき、ルイボスティーのSODが体内の酸化を防ぐ働きをしてくれます。抗酸化パワーを発揮することでニキビ跡のシミなどの予防や改善効果も期待できます。
血流を促す
ルイボスティーは血流を促す作用があります。ニキビの治りをよくしたり、ニキビ跡のシミを薄くする効果が期待できます。
ノンカフェイン
ルイボスティーはノンカフェインです。紅茶に似たような味なのですが、カフェインは含んでいません。味も良くてノンカフェインであることが人気の理由です。
タンニンが少ない
ルイボスティーはタンニンも少ないお茶です。鉄分の吸収をほとんど妨げないため、貧血ぎみの女性でも愛飲できるはずです。
だったんそば茶(苦そば茶)
韃靼そば茶(だったんそばちゃ)は、美白作用や血管を強化する働きがあるお茶です。別名で苦そば茶ともいわれます。
だったんそば茶には、ルチンという有効成分が多く含まれ、それが様々な美容や健康効果をもたらします。だったんそばは、一般的なソバ(甘そば)と比べると、約8倍ものルチンが含まれるといわれています。
シミを予防する
に多く含まれるルチンは、ビタミンCの吸収や効果を高める働きが期待できます。そのビタミンCは、コラーゲンの生成を促したり、シミの原因となるチロシナーゼという酵素の働きをブロックする効果があります。つまり、ルチンは美白効果があるということです。
また、だったんそば茶に多く含まれているシス・ウンベル酸という成分は、メラニン色素を生成するチロシナーゼ酵素の活性を阻害する働きがあるとされます。それらの美白効果により、シミの予防や改善効果が期待できます。
血管を強化する
だったんそば茶には、ルチンというポリフェノールを多く含んでいますが、ルチンは毛細結果を強化して老化による動脈硬化を予防します。
ノンカフェイン
だったんそば茶はノンカフェインです。夜に飲んでも睡眠を阻害することはありません。
タンニンを含まない
だったんそば茶にはタンニンが含まれません。刺激性のある成分が含まれないため、就寝前などでも飲むことができます。
ニキビ肌荒れに効くお茶まとめ
ニキビケアに効果的なお茶は、麦茶やハトムギ茶です。それらは、ニキビ肌にプラスの効果をもたらすこと、飲みやすいこと、カフェインが少ないこと、価格も安いこと、などのメリットがあります。
また、乾燥肌によるニキビにはルイボスティーなども効果的です。温めてから飲むと身体も温まって新陳代謝が良くなります。
他にも、お茶には緑茶や紅茶などがあり、それらはポリフェノールを含むことで様々な健康効果が期待できますが、一方でカフェインを含んでいることから日常的な飲み物としては難しいです。ニキビ肌には睡眠が大切なので、できればカフェインを絶って下さい。
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