フォトブライトとは、アメリカの医療機器メーカーのキュテラ社が開発したIPL(インテンス・パルス・ライト)という特殊な光を使用した光治療をいいます。
IPLを使用した治療には、ルミナス社の「フォトフェイシャル」が有名ですが、フォトブライトはキュテラ社が開発したIPLを使用した光治療の名称です。
IPLの特殊な光は幅広い波長をもち、シミ、そばかす、皮膚の赤み、にきび跡の赤みなどの異なる様々な肌の悩みを同時に改善できるメリットがあります。
そして、そのフォトブライトという治療は、使用する機器によって「ライムライト」や「アキュティップ」などの治療があります。
それぞれ以下のような特徴があります。
ライムライトとアキュティップの違い
ライムライト
「ライムライト」は、日本人医師とキュテラ社が共同開発した治療器です。
一般的なIPL治療器ではメラニンが少ない白人種向けに開発されたものを日本人の肌質に適した設定のもとで使用されていますが、ライムライトは日本人に理想的な光治療器として開発されています。
そのため、照射時の痛みやダメージが軽減され、一般的なIPL治療でも改善が難しかったシミ、そばかす、肝斑、皮膚の赤み、ニキビ跡の赤みなどにも有効です。
なお、フォトブライト治療というと一般にライムライトという治療機器を使ったものをいいます。
アキュティップ
アキュティップはライムライトと同じ光治療器ですが、照射スポットを小さくすることでピンポイントで効果を発揮します。
一般に光治療器というと幅広い波長をもつので、広範囲に対して緩やかに効果を発揮しますが、反対にピンポイントでは効果が得られにくい欠点があります。
アキュティップではメラニン色素とヘモグロビン(血管)への吸収が良い波長域(500~635nm:ナノメートル)に限定して照射し、さらに照射スポットも直径6.35mmと小さな面積で照射することでピンポイントな治療を行うことができます。
色が薄いシミ、そばかすなどの局所的な治療が可能で、周囲の皮膚に負担を抑えながら治療を行えるメリットがあります。
全体的な肌の悩みにはライムライト(IPL)、そして局所的な症状にはアキュティップといった使い方ができます。
ライムライトの効果
- IPLの幅広い波長によってシミ、そばかすなどのメラニン性の色素沈着や、毛細血管拡張、にきび跡の赤みなどの皮膚に赤みのどちらにも効果がある。
- ライムライトは日本人向けに開発されてIPL治療器であり、従来のIPL治療器では難しかったしみ、そばかすなどの色素沈着にも効果が期待できる。
- 特殊は光が真皮層にまで届き、線維芽細胞を活性化してコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの生成を高める。
- IPLを照射することによって皮膚を引き締める。
- 比較的、痛みが軽い。
- 治療後から数日~数週間にかけて一時的に皮脂の分泌が抑制されます。(長期的な効果はありません)。
適応症状
- しみ、そばかす、くすみ、皮膚の黒ずみなどの表皮性色素性病変。
- 皮膚の赤み、毛細血管拡張症。
- 小じわ、肌老化、エイジングケア。
- 肌質の改善、キメの乱れ、毛穴の開き、たるんだ毛穴。
- ニキビ跡の赤みや色素沈着。
治療内容とアフターケア
Step1施術前に洗顔・クレンジングによって肌の余計な汚れを落とす。(肌汚れが残っていると十分な効果が得られません)。
Step2目を保護するためのアイシールド、ゴーグルなどを装着し、保護ジェルを塗っていく。
Step3IPLを照射していく。
肌の状態に合った出力と冷却温度を設定して照射していきます。痛みは輪ゴムでパチンと弾かれる程度の痛みで、表面麻酔なしでも我慢できるレベルです。
Step4術後はアイスパックなどで皮膚をクールダウンさせる。(術後はやや肌がほてった状態になります)。
Step5化粧水などで肌を整えて終了です。
Step6施術後はお化粧して帰宅することもできますが、当日はできる限り肌に負担をかけないほうが理想です。
施術を映像で確認
フォトブライトの治療内容は動画で確認してもらったほうがわかりやすいと思います。会津中央病院のYouTube。
フォトフェイシャルというルミナス社の機器を使った有名な治療がありますが、フォトブライトにおいても治療はほぼ同じです。
アフターケア
- 治療後は紫外線対策が必要です。紫外線はシミやニキビ跡の炎症後色素沈着をより悪化させてしまいます。
- 治療後は普段よりもしっかりと保湿スキンケアを心がけて下さい。肌水分量が増加することで肌の再生力が活発になります。
- シミ治療の場合、治療後から数日後に薄いカサブタとなり、さらに数日かけて自然に剥がれていきます。このカサブタを無理に剥がしたりしないようにしましょう。(無理に剥がすと跡に残ったりします)。
治療回数の目安
治療回数は肌の悩みによって異なりますが、ニキビ跡治療であれば1か月おきに5回ほどが目安です。
1度の治療では劇的な効果は得られないかもしれませんが、治療を重ねることで効果が実感できるはずです。
治療時間の目安
フォトブライトの施術時間は、顔全体で10~15分程度です。カウンセリング、洗顔、クールダウンなどを含めると1時間弱が目安です。
治療料金の目安
フォトブライトの施術価格は、顔全体で1回あたり1~2万円くらいが目安です。クリニックによって治療費用は大きく異なることがあります。
ライムライトの副作用や注意点
- フォトブライトはダウンタイムの心配がほとんどありません。そもそも、この治療で問題となる肌質の場合は、治療を受けるべきではないです。
- 妊娠中はホルモンバランスの関係によって皮膚が不安定になるため、基本的に治療は避けたほうがいいとされます。
- 光過敏症、強い日焼け、肌荒れ、湿疹、傷などがある場合、治療が受けられないケースもあります。
- 敏感肌の場合は刺激が強いかもしれません。
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